職場の雑談が続かないときは?「そうなんですね」のあとに使える5つの返し方

「週末、映画を見に行ったんです」
「そうなんですね」

……そのあとが出てこない。

職場の雑談で、こんな経験はありませんか。相手が話してくれたのはうれしいし、興味がないわけでもない。でも、何と返せばいいかわからず、会話が止まってしまう。

そこで慌てて、「ところで、お昼は何を食べました?」と別の話題を探す。なんとか話をつないではいるけれど、ずっと自分が頑張っている感じがすると、雑談そのものが疲れる時間になってしまいますよね。

そんなときに試してほしいのが、相手の話した場面を少し具体的に思い浮かべることです。映画館なら、大きなスクリーンや座席、帰り道の様子。その中から気になることを一つ選ぶと、次の言葉を考えやすくなります。

この記事では、「そうなんですね」のあとに使える5つの返し方を、職場の会話例とともに紹介します。会話例は説明のために作成したもので、僕自身の実体験を紹介するものではありません。

目次

職場の雑談が続かないときは、次の話題を探す前にひと呼吸

「そうなんですね」は、相手の話を受け止める言葉として使えます。ただ、それだけだと、こちらがどこに興味を持ったのかまでは伝わりにくいことがあります。

例えば、同僚から「昨日、新しいカフェに行きました」と言われた場面を考えてみてください。

「そうなんですね」のあとに、「落ち着いて過ごせる感じでした?」と聞いてもいいですし、「新しいお店って、入る前にちょっと迷いますよね」と感想を添えてもよさそうです。

同じ話に対しても、返し方は一つに決まりません。質問にしなければいけないと思うと、かえって言葉が出にくくなる場合もあります。

毎回気の利いたことを言おうとすると、考えることが増えてしまいます。「そこ、ちょっと気になるな」という部分に反応するだけでも、やり取りは作れますから。

まずは、相手の話にもう少しとどまってみましょう。

返す言葉が浮かばないときは、相手の話を「映像化」してみる

僕の講座では、会話の中で「映像化」を大切にしています。聞いた言葉から、その場面を具体的に思い浮かべてみることです。

例えば、「朝、駅まで走りました」と言われたら、駅へ向かって急いでいる姿を想像してみます。カバンを持っているのか、階段があるのか、電車の発車時刻が迫っていたのか。

すると、「電車には間に合いました?」「朝からひと仕事でしたね」といった言葉が出てきます。

頭の中に映像が浮かびにくい方は、「どこで」「何をした」「そのあとどうなった」と、言葉で場面を整理しても構いません。細部を鮮明に描くことより、相手が話している出来事に意識を向けてみてください。

ただし、想像した内容を事実にしてしまわないことも大切です。「遅刻しそうだったんですね」と決めつけず、「時間がギリギリだったんですか?」と確かめれば、違っていても相手が説明できます。

全部を聞く必要はありません。思い浮かんだことの中から、本当に気になった点を一つ選ぶ。そのくらいで十分です。

「そうなんですね」のあとに使える5つの返し方

1.場面の中で気になったことを一つ聞く

「昨日のランチ、ハンバーグを食べました」
「そうなんですね。鉄板で出てくるタイプでした?」

ハンバーグと聞いて、熱い鉄板やソースを思い浮かべると、具体的な質問が作れます。「おいしかったですか?」でもよいのですが、自分が気になったところを聞くと、その先の様子もわかってきますね。

「そうです。最後まで熱くて」
「それはゆっくり食べたくなりますね」

ここでさらに質問を重ねなくても、感想を返せばやり取りになります。店名、値段、場所、混雑具合と一度に聞くより、一つの答えを受け取ってから次を考えるほうが落ち着いて話せるでしょう。

2.自分が感じたことをひと言添える

「帰りに本屋に寄ったら、つい長居しちゃいました」
「本屋って、気づくと時間がたっていますよね」

相手の話を聞いて、自分にもわかる感覚があれば、そのまま言葉にしてみます。質問がなくても、「そうなんですよ。気づいたら閉店前で」と、相手が続きを話してくれることがあります。

同じ経験がない場合は、無理に「わかります」と合わせなくても大丈夫。「どんな本が気になったんですか?」と聞いたり、「ゆっくり本を選べる時間っていいですね」と、自分が感じたことを添えたりできます。

大きく褒めたり、盛り上がったふりをしたりする必要はありません。自分の中に生まれた小さな反応を、少し外に出すつもりで返してみましょう。

3.話の続きを聞く

「朝、駅まで走ったんですよ」
「電車には間に合いました?」

出来事の途中まで聞いたら、そのあとがどうなったのかを聞く。これも使いやすい返し方です。

「ぎりぎり間に合いました」
「よかったですね。乗ってからもしばらく息が上がりそうです」

話題を変えずに、同じ出来事の中でやり取りを続けられます。「それで、どうなったんですか?」だけでなく、「結局、買えました?」「そのお店、入れました?」と、内容に合わせて聞いてみてください。

ただ、仕事の失敗や困りごとでは、詳しく話したくない場合もあります。返事が短ければ、結末まで聞き出そうとせず、その人が話してくれた範囲で受け止めましょう。

4.自分の経験を短く足して、相手に戻す

例えば、実際にパン作りをした経験がある人なら、こんな返し方もできます。

「週末、パンを焼いてみたんです」
「僕も一度作ったことがあります。こねるのが結構大変でした。今回はどんなパンですか?」

相手に聞いてばかりいると、質問する人と答える人に分かれてしまいます。実際に似た経験があれば、自分のことを少し話すと、相手もこちらを知るきっかけになりますね。

気をつけたいのは、自分の話が長くなりすぎること。「僕の場合はね」と話し始めて、いつの間にか相手のパンの話がなくなってしまうと、話を取られたように感じさせることもあります。

自分の経験は一、二文ほどにして、相手の話へ戻してみましょう。同じ経験がなければ、「僕は食べる専門なんですが、焼きたてはおいしそうですね」と、今の自分の立場から返せば十分です。

5.相手の言葉を少し具体的にして返す

「今日は会議が多くて、あっという間でした」
「席に戻ったと思ったら、また次の会議、という感じですか?」

相手の言葉から一日の様子を思い浮かべ、少し具体的な表現にして返す方法です。「忙しかったんですね」に、場面が見えるひと言を足すイメージでしょうか。

「本当にそんな感じでした」
「それだと、まとめて作業する時間が取りづらいですね」

相手が「会議の間は意外と空いていたんです」と返したら、「そうだったんですね」と受け取り直せば大丈夫。最初からぴったり言い当てようとしなくてもいいんです。

強いたとえや笑える返しを無理に作るより、まずは相手がうなずけるくらいの具体化から始めてみてください。

質問ばかりになったら、感想や自分の話を挟んでみる

「どこへ行ったんですか?」
「誰と行ったんですか?」
「何時までいたんですか?」

一つずつは普通の質問でも、続けて聞かれると、報告を求められているように感じることがあります。特に上司から部下への質問では、相手が答えを探して無理をしている可能性も考えたいところです。

質問への答えをもらったら、すぐ次を聞く前に、「それは楽しそうですね」「僕もそこは気になっていました」と、受け取った反応を返してみましょう。

「質問を何回したら感想を一回」というルールにする必要はありません。自分だけが質問役になっていないか、相手の答えを聞かずに次を考えていないか。そのあたりに気づけると、やり取りを調整しやすくなります。

相手が話し始めたら、用意した質問はいったん脇に置いて、その話を聞いてみてください。

職場の雑談は、長く続けばよいというものでもない

相手が時計を見ている、作業に戻ろうとしている、短い返事が続いている。そんなときは、話を広げるより切り上げたほうがよい場合があります。

「では、またあとで」
「作業中にありがとう」

こうして終えたからといって、雑談に失敗したことにはなりません。短いやり取りでも、気持ちよく終われれば、次に声をかけるきっかけになります。

返事が短い理由も、話題に興味がない、忙しい、疲れているなどさまざまです。一度会話が止まっただけで、「自分とは話したくないんだ」と決めつけなくて大丈夫ですよ。

次の雑談では、5つ全部を使おうとせず、まず一つ試してみてください。「そうなんですね」のあとに、自分が気になったことや感じたことをひと言だけ足す。その一往復からで十分です。

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