職場で話しかけるタイミングがわからないときは?相手に負担をかけにくい声のかけ方

「ちょっと話しかけたいけれど、今はやめたほうがいいかな」

職場で同僚や部下に声をかけようとして、そんなふうに迷うことはありませんか。忙しそうに見えると遠慮してしまいますし、静かに作業しているだけでも、邪魔になる気がすることがあります。

ただ、相手の様子を見ているだけで、都合のよい瞬間を見つけるのは難しいものです。手が止まっていても考え事をしているかもしれませんし、忙しい中でも短い確認ならできる場合があります。

何を話すかと同じくらい、相手が会話に参加するかどうかを選べる余地も大切にしたいところです。

この記事では、職場で話しかけるタイミングの考え方と、相手の都合を確かめながら声をかける方法を紹介します。会話例は説明のために作成したものです。

目次

仕事に必要な連絡と、雑談のタイミングを分ける

声をかける前に、まず「今、何のために話したいのか」を整理してみましょう。仕事に必要な確認なのか、少し親しくなりたくて雑談したいのかによって、待てる時間も変わります。

仕事の確認は、用件と期限を先に伝える

仕事が止まっている、締め切りが迫っているといった場合は、遠慮して待ち続けることで、かえって対応が難しくなることもあります。

「今日提出する資料の数字について、確認したいことがあります。今、2分ほどよろしいですか?」

このように用件と必要な時間を伝えると、相手も今答えられるかを判断しやすくなります。時間は見積もれる範囲で伝え、長くなりそうなら、その点も先に説明しましょう。

今は難しいと言われたら、「15時までに確認したいのですが、何時ごろならよいでしょうか」と相談できます。緊急の連絡については、職場で決められた連絡方法を優先してください。

雑談は、今できなくても困らないものとして扱う

雑談の場合は、相手が作業中なら、別の機会に回す余地があります。「最近あまり話していないから」と思っても、その場で会話を成立させる必要はありません。

仕事の確認が終わったあとも、続けて雑談に入ってよいとは限らないでしょう。相手がすぐ作業に戻ろうとしているなら、お礼を伝えて終えるくらいで十分です。

必要な連絡と雑談を分けておくと、こちらも「話さなければ」と焦らずに済みます。

職場で声をかけるきっかけは、共有している場面にある

雑談を始めるなら、相手をわざわざ呼び止めるより、同じ場所に居合わせたときのほうがしやすいです。ただし、話しかけやすそうな場面でも、相手の都合は確かめたいところです。

移動や待ち時間に、短く声をかける

会議室へ向かう途中や、給湯室で一緒になったときなどは、二人が同じ状況を共有しています。

「今日は会議室がいつもと違うんですね」
「ここ、少し涼しいですね」

そんな短いひと言なら、相手もその場で感じたことを返せます。返事のあとに相手から言葉が続けば聞き、会釈だけなら、そのまま過ごしても構いません。

エレベーターを待つ数十秒に、長い話を持ち出す必要はありません。次の行動へ移りやすい短さを意識すると、双方の負担を抑えられます。

作業の区切りは、声をかける目安にする

電話を終えた、資料を閉じた、席を立ったといった動きは、声をかけるきっかけにはなります。ただ、それだけで「今は暇だ」と決めつけないようにしましょう。

「今、少しお話ししても大丈夫ですか?」

こうして確認したうえで、相手の返事を待ちます。休憩中も、誰かと話したい人ばかりではありません。昼休みに一人で過ごしている相手へ、毎回声をかけることは控えたいですね。

最初のひと言で、相手が選べるようにする

声をかけるときは、こちらが話したいことだけでなく、「今は難しい」と言える余地も残してみてください。

例えば、少し話す仲の同僚なら、こんな入り方があります。

「この前のお店の話、ちょっと聞いてもいいですか。今でなくても大丈夫です」

相手が「今ならいいですよ」と返してくれたら始めます。「あとでもいいですか」と言われたら、「はい、また都合のよいときに」と応じましょう。

気をつけたいのは、「忙しかったらいいんですけど」と言いながら、返事を待たずに話し続けてしまうことです。言葉に断る選択肢があっても、会話を止める隙がなければ、相手は聞き続けることになります。

また、「ちょっとだけ」と始めた話が長くなりそうなら、途中で確認できます。

「思ったより長くなってしまいましたね。続きはまたにしましょうか」

相手が時間を確認したり、作業へ意識を戻したりしたときは、こちらから区切りをつくると終えやすくなります。

毎回かしこまった許可を取らなければいけない、ということでもありません。関係性や場面に合わせながら、相手の返事を待つ姿勢を持っておきましょう。

返事が短いときは、理由を決めつけずに切り上げる

声をかけたものの、「そうですね」「はい」と短い返事が続くこともあります。

そのときに「自分とは話したくないのかな」と考え始めると、次に声をかけるのが怖くなるかもしれません。ただ、返事が短い理由は、そのやり取りだけではわかりません。仕事のことで頭がいっぱいだったり、少し疲れていたりする可能性もあります。

理由を確かめようと質問を重ねるより、いったん終えてみましょう。

「では、またあとで」
「少しお話しできてよかったです。それでは」

作業の手を止めてもらったなら、「手を止めてくれてありがとうございます」と添えてもよいですね。

相手が会話を続けない理由を、その場で説明してもらう必要はありません。「何かありました?」「機嫌が悪いですか?」と尋ねると、短く返したことまで説明する負担が増えてしまいます。

一度話せなかったからといって、避け続ける必要もないでしょう。次に自然に顔を合わせたときは、普段どおり挨拶する。そのくらいの距離で続けていければ十分です。

上司から部下へは、断ったあとの対応も大切にする

上司からの「ちょっといい?」は、部下にとって、仕事の指示なのか雑談なのかわかりにくい場合があります。用件が見えないと、忙しくても応じなければいけないと感じるかもしれません。

雑談であれば、内容を短く伝えると相手が判断しやすくなります。

「昨日話していた映画のことなんだけど、今、少し聞いてもいい?」

相手が「今は資料を仕上げていて」と返したら、「わかりました。作業を優先してください」と終えます。雑談なら、後で報告に来てもらう必要もありません。

ここで残念そうな顔をしたり、「最近、付き合いが悪いね」と言ったりすると、次から断りづらくなってしまいます。「断っても大丈夫」という言葉に加えて、実際に断られたときの対応も大切です。

また、昼休みや帰宅前に声をかける場合も、相手の自由な時間を使うことになります。話が盛り上がっていても、相手からは終えにくいかもしれません。

「そろそろ戻る時間ですね」
「引き止めてしまいましたね。お疲れさまでした」

上司側から区切りを示せると、部下が退出するきっかけをつくれます。

ちょうどよいタイミングは、短い確認から探していく

相手の様子を見て気遣うことは大切ですが、考え続けているうちに、何も話せなくなってしまうこともあります。

仕事の連絡なら、用件と期限を伝えて相談する。雑談なら、同じ場に居合わせたときに短く声をかけ、相手の返事を待つ。難しそうなら、そこで終える。この流れを持っておくと、声のかけ方を選びやすくなります。

雑談が長く続いたかどうかだけで、そのやり取りを評価しなくてもよいでしょう。ひと言交わして、それぞれの仕事へ戻る日があってもいいですね。

「話しかけるきっかけはつかめても、その先で言葉に詰まる」
「相手に無理をさせず、楽しく会話できるようになりたい」

そんな方に向けて、笑いのコミュニケーションスクールでは、雑談&ユーモアの入門講座を開催しています。実際に話しながら練習してみたい方は、講座の内容をご覧ください。

講座の内容・開催日程を確認する(ストアカ)

目次