心理的安全性を「笑い」で作る。日本人だからできる“空気の作り方”
「心理的安全性」って、最近やたら耳にしませんか?
ビジネス書コーナーに行ったら、
『心理的安全性の教科書』『心理的安全性のすべて』『心理的安全性が世界を救う』
……みたいな本がズラーっと並んでる。
正直、ちょっと多すぎやしませんかね?
でも大事なんですよ、心理的安全性。
Googleが「成果を出すチームには心理的安全性がある!」って発表してから、
日本中の会社が大騒ぎ。
ただし、多くの書籍に書いてあるとおり、こう言いたい。
心理的安全性って、言うのは簡単だけど、やるのは相当ムズイ!
言いたいことを言わない“ぬるい空気”
ありがちなパターン。
「うちは心理的安全性を大事にしてます!」って言う会社ほど、会議が地蔵フェスティバル状態になるパターン。
- 誰も異論を言わない
- 「まぁ…いいんじゃないですかね」で終了
- 部下が「特に意見はありません」って言うだけ
いやいや!心理的安全性を大事にする前と全く変わってないですから!
本来の心理的安全性は、ぶつかり合いが前提
心理的安全性って、本当は仲良しクラブを作ることじゃないですよね。
本来はこうです。
- チームの目標を達成するために
- 忖度せず、自分の意見を言う
- ときにはぶつかり合う
むしろ衝突があるのが健全。
エドモンドソン教授もこう言ってます。
“Psychological safety is not about being nice. It’s about candor.”
(心理的安全性って、優しくすることじゃなくて、率直でいることだよ。)
うん。言ってることは分かる。
でも、日本でこれをやるのが、まぁ難しい。
日本人は衝突が苦手
なぜ日本で心理的安全性が形骸化しやすいのか。
日本は「空気を読む文化」です。
衝突すること自体がストレスで、「角を立てたくない」と思うのが日本人。
アメリカだと、会議でガンガン言い合うのが当たり前。
「君のそのアイディア、クソだね」とか平気で言う。
いや、ちょっと言いすぎでしょ(笑)
アメリカにはスタンダップコメディがあって、
一人で観客にズバズバ言い放つ文化があるけど、
日本にはそんな文化はない。
代わりにあるのは、漫才です。
日本人の漫才文化
漫才って、二人で掛け合いしながら笑いを作る文化。
- ボケ:「みなさん、夢でお会いした以来ですね」
- ツッコミ:「だいぶ皆さんうなされたと思いますけど」
みたいなやつ。
日本人は、対話で笑いを生むのが得意なんです。
でも、仕事で本音をストレートにぶつけ合うのは、苦手。
外人のように真顔で「君のそのアイディア、クソだね」とか絶対に言わない。
衝突すると感情が残る問題
もう一つ、日本人が衝突を避ける理由があります。
衝突したあと、感情がしつこく残る。
頭ではわかってるんですよ。
「これは役割やタスクの話であって、個人攻撃じゃない」
「意見が違うのは当たり前」
でも、心がついていかない。
「なんかあの人、感じ悪かったな」
「次から話しづらいな…」
衝突のダメージを引きずるのが、日本人の悲しい性(さが)。
笑いは最強の潤滑油
そこで私が声を大にして言いたいのはこれです。
笑いこそ、心理的安全性を支える最強の潤滑油だ!
笑いって、場を一瞬で緩める力がある。
ピリピリした空気も、笑いが一発入るだけでほぐれる。
笑いってKURE 5-56だなって思います。
「固いネジを回そうと思っても、錆びついてて動かない。
でもKURE 5-56をシュッと吹きかけると、スッと回る。
笑いは、職場のKURE 5-56です。」
KURE 5-56、ほんと便利。
ネジにも、人間関係にも効きます。
笑いの具体的な効き目
1. 普段の会話が柔らかくなる
笑いが多い職場って、なんかホッとするんですよね。
「部長、ズボンのチャックがオープンマインドになってます」
って笑いながら言える空気が、心理的安全性にはめちゃくちゃ大事。(部長はヘコむけど)
2. 異論や反論が言いやすくなる
異論や反論って、言う方も怖いし、言われる方も怖い。
でも笑いがあると、空気が和む。
例えば、
「ちょっと今、熱くなりすぎたわ!俺(俺)」
「カンニング竹山の部分が出てましたよ(笑)」
こう言えるだけで、場が笑いに包まれる。
笑いって、万能の消火器みたいなもんです。
3. チーム全体で“共通言語”になる
笑いは、個人プレーじゃなく、チーム全体の文化にできる。
「今、笑いで場を戻そうとしてるな」
って全員がわかってると、変に白けない。
これが、漫才文化を持つ日本人の強み。
笑いにも落とし穴がある
ただし、笑いには気をつけることもあるんです。
衝突した瞬間だけ、笑いでごまかそうとするのは逆効果。
- 火に油を注ぐ
- 「笑って済ませるな!」と逆に怒られる
- 余計に空気が重くなる
笑いは魔法の薬じゃない。
普段から笑いの文化を育てておくことが大事。
そうすれば、いざ衝突したときも、
「まぁ、また元に戻れるよね」
って思えるようになるんです。
日本人だからできる「笑い×心理的安全性」
「心理的安全性なんて、アメリカだからできるんでしょ?」
確かに、アメリカ人は自己主張が激しい。
でも、私は全然そう思わない。
むしろ日本人のほうが、心理的安全性を作るポテンシャルは高いと思うんです。
漫才という文化がある国なんて、世界でも日本くらいです。
ボケとツッコミの掛け合い。
これこそ、心理的安全性の最高の練習じゃないですか?
衝突のないチームを作るんじゃない。
衝突しても、また笑って戻れるチームを作る。
それが、日本人だからこそできる心理的安全性だと思っています。
まとめ
心理的安全性って、大事。
でも、「仲良しこよし」だけじゃダメで、
ときにはぶつかり合いが必要。
でも、日本人は衝突が苦手で、
衝突した後の関係修復はもっと苦手。
だからこそ、笑いが必要なんです。
笑いは、人間関係のKURE 5-56。
錆びついた空気を一瞬でスルッと回してくれます。
笑いを味方にすれば、
心理的安全性をもっと日本らしく育てられる。
「笑いは、心理的安全性を支える最強の潤滑油だ!」
これからも、声を大にして伝えていきたいと思っています。