普遍のスキル「コミュニケーション 」:20年前から変わらない身につけたいスキル
LinkedInの全国調査(HRzine掲載)によれば、今後20年で必要なスキル1位はコミュニケーション(49.8%)。
2位はリーダーシップ/人材マネジメント(26.1%)、3位は問題解決力(23.7%)。
さらに、20年前も今も“身につけたいスキル”の1位はコミュニケーションという結果。
つまり、テクノロジーが変わっても、「人を動かす力」は変わらない。
この“普遍のスキル”をアップデートする鍵こそ、笑い=ユーモアです。


出典:
HRzine「仕事の価値観の変遷を調査、20年前も今も必要なスキル1位は『コミュニケーションスキル』—LinkedIn」
なぜ「コミュニケーションに笑いが必要」なのか
では、必要とされるスキルNO.1のコミュニケーションスキルについてですが、一般的には、報告連絡相談ができ、相手に誤解がないように内容を伝えられる。礼節を持って接する事ができる。と言ったところでしょうか。
一般的なコミュニケーションスキルの特徴
一般的なコミュニケーションスキルの特徴としては
- 相手に「安心感」や「誠実さ」を与える
- 誤解が少なく、業務連携に向いている
- 上下関係でも礼節を保ちやすい
- 相手の話を引き出すのに効果的(傾聴・共感)
以上のようなことが考えられます。
昔から言われていますし、当たり前と言えば当たり前すぎるので
- 安定しすぎて“印象に残らない”
- 距離が縮まるスピードが遅い
- 「聞き上手で終わる」ことが多く、主導権を握りづらい
- ときに「真面目すぎて堅い」と感じられる
悪くはないけど、可もなく不可もなくと言った感じ。
昨今、「人的資本経営」「エンゲージメント」「ワークライフバランス」など、“人を中心にした組織づくり”が注目されています。
この観点からすると、一般的なコミュニケーションスキルでは、会社やチームへの帰属意識やエンゲージメントは、実はそれほど高められないのではないでしょうか。
では、いったい何が足りないのか。
ここで登場するのが「笑い」「ユーモア」です。
普段の会話や雑談で気軽に使うことができます。
そして笑いは会話の潤滑油。
人と人との間にあった“見えない壁”をやわらげ、関係の距離をぐっと縮めてくれます。
だからこそ今、もう一歩進んだ「ユーモアのあるコミュニケーションスキル」が求められているのです。
笑いが起きる!ユーモアのあるコミュニケーションスキルの特徴
ユーモアのあるコミュニケーションスキルの特徴としては
- 緊張を一瞬でほぐす(場の空気を変える力) → 会議・初対面・トラブル時などに、場が和む心理的距離が遠くならない。
- 心理的距離を縮める → 一緒に笑い「同じ感情を共有する」と距離が縮まる。信頼が得やすくなる。
- 印象に残るリーダーになる → 面白い人は「言葉の気配りをできる」ことも多いので、 社員から「ついていきたい」「一緒に仕事をしたい」と思われやすい。
- ネガティブをポジティブに変換できる → ミス・クレーム・失敗の場面でも、笑いがあれば「教訓」に変わる。 チームや組織に“レジリエンスのパワー”をつくる。
- 創造性と発想力を高める → 脳科学的にも「笑い=緊張緩和=新しいアイデアが出やすい状態」。 と言われている。笑ってもいい雰囲気の会議であれば、発想を飛ばせる。
このようなものがあると思います。
ですから笑いが起きる!と言っても芸人さんのような「爆笑をかっさらう」というものではなく、普段の会話のやり取りでクスッと笑いが起きる程度のものです。
「ありがとう」と感謝を伝えたて喜んでもらうとか、相手を安心させて笑顔がほころぶとか、ちょっとした思いやりで起こる笑いでも十分です。
皆さんも、無意識のうちに使っている場合もあるのではないでしょうか。
しかし、やりすぎはデメリットもありますから注意は必要です。例えば、、、
- 場違いなタイミングや過度な冗談は逆効果 → 「不適切」「不真面目」と誤解されるリスク。
- 相手の文化・関係性を見誤ると傷つけることもある → 執拗な「いじり」や「ツッコミ」は“攻撃”に変わるケースあり。
両者の関係性まとめ
一般的なコミュニケーションスキルとユーモアのあるコミュニケーションスキル
一般的なコミュニケーションスキルが自動車教習所の「安全運転」だとしたら、
ユーモアコミュニケーションスキルはアトラクションのような「安全運転+人を乗せる楽しさ」
つまり
一般的なコミュニケーションは「相手に伝わる」スキル。
ユーモアコミュニケーションは「相手の心が動く」スキル。
笑いを加えることで、心や感情が動き、行動が変わる。
リーダーが「面白い」と会社が良くなる理由
1.コミュニケーションが活性化する
● 心理的安全性が高まる
リーダーがユーモアを交えて話すと、メンバーは「この人の前で失敗しても、笑いに変えてくれるから大丈夫」と感じやすくなります。
結果として、発言・報告・提案のハードルが下がり、会議やミーティングが活性化します。
● 雰囲気が柔らかくなり、摩擦が減る
注意やフィードバックの場面でも、ユーモアを交えると“凹む時間・嫌な時間”ではなく“素直に受け入れやすく、次につながる学びの時間”に変わります。
結果として、ストレスや対立のコストが減るのです。
2. チームパフォーマンスが向上する
● 前向きな空気が伝染する
リーダーの明るさはチーム全体に波及します。
明るく、快活、活気があるチームの生産性は自然に上がります。
また、心理学的にも、笑いは脳の創造性・集中力・問題解決力を高めるといわれています。お互いにさようすることにより、より良い空気が作られていきます。
● 笑いが潤滑油+推進力になる
小さな雑談や笑いが「仲間意識」を生み出し、協働がスムーズになります。
結果、連携・報連相・チームワークが強化されます。
💡 3. 経営・採用・ブランド価値が上がる
● 社風がポジティブに伝わる
「うちの社長、ちょっと面白い」
この一言が、採用でも強い魅力になります。
若い世代ほど「人として魅力のある上司」を求めるため、ユーモアはリーダーのブランド力になります。
● SNS発信や広報が“伝わる”
真面目な発信よりも、笑いがある発信は覚えてもらいやすく、共感されやすい。
ユーモアは会社メッセージを「記憶に残る言葉」に変える力があります。
4. 人的資本・エンゲージメントが強くなる
● 離職率が下がる
笑いのある職場は「ここにいたい」と思える場所。
居心地の良さが生まれ、結果的に定着率が上がる。
1人辞めるコストより、1人笑わせる努力のほうが安い(笑)
● モチベーションの維持・回復が早い
面白いリーダーは「ポジティブな空気」をチームにもたらします。
ポジティブな空気感はチームメンバーのモチベーションの維持につながります。
凹む出来事があっても「チームの再起動力(レジリエンス)」が高まります。
リーダーが身につけたい“ユーモア筋”の鍛え方
では、ユーモアを身につけるにはどのようにすればいいのでしょうか。まずは笑いの構造を知ることから始めましょう。
1. 笑いの構造を知る(GAP・MATCH・EMPATHY)
- GAP(ズレ)…逆や意外性で小さなズレをつくる
- MATCH(一致)…例えて「確かに!」を引き出す視点を入れる
- EMPATHY(共感)…空気を言って場の雰囲気を軽くする
これが、再現性のある「笑いが起きる3原理」
センスより“型”があれば、誰でも応用できます。
2. ミスを「ネタ」に変えると、チームは伸びる
挑戦をしない個人やチームは、現代では取り残されてしまいます。以前にもまして空気を整える力が求められています。
「ミス=叱責」ではなく「ミス=ネタ」に変えられるリーダーは、挑戦を増やし、チームの結束力を高めます。
つまり、ユーモアはチームの生産性ブースターになりうるのです。
まとめ:コミュ力は“永遠の1位スキル”
冒頭のデータでご覧いただいようにコミュ力は”永遠の1位スキル”です。
- 今後20年の必須スキル1位:コミュニケーション(49.8%)
- 今、身につけたいスキル1位:コミュニケーション(35.3%)
- 20年前に身につけたかったスキル1位:コミュニケーション(30.6%)
(出典:HRzine「仕事の価値観の変遷を調査」)
つまり、変わる時代でも「人を動かす力」は不変。
そして、笑いはその“源動力”です。
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会議・1on1で使えるユーモア
今日は、会議や1on1の場で使える「ユーモア一行」をお届けします。
🧊 会議の空気をやわらげたいとき
「あ、この議題は、全員の表情が“後回しにしたい”表情になります(笑)」
→ 一瞬で空気がゆるみ、笑いが起きた瞬間に意見が出やすくなります。
“緊張の空気”を言語化して笑いに変える。それだけで場が動き出します。
💡 部下との1on1で使えるひとこと
「今日は“愚痴50%・相談30%・雑談20%”の配分でいきましょうか(笑)」
→ 目的を軽く笑いで整理することで、相手が安心して話し始めます。
数字で遊ぶと、会話が柔らかくなります。
📊 報告が重いときのひとこと
「その話、聞くだけでカロリー消費してます(笑)」
→ 深刻な話ほど、“軽く受け止めてる”と見せることが大事。
笑いが入ると、「話しても大丈夫」という安全感が生まれます。
🪄 まとめ:ユーモアは“場を動かす潤滑油”
ユーモアの一行は、「空気を変えるスイッチ」でもあり、「相手の心をひらくパスワード」でもあります。
真面目な会議ほど、笑いが効きます。
1on1では、柔らかさが信頼を生みます。
心理的安全性の→ユーモア的安全性の作り方
理的安全性とは「何を言っても大丈夫」と感じられる状態。
でも今の時代、そこにもう一歩ほしい。
それが「ユーモア的安全性」です。
ユーモア的安全性とは──
「ちょっと笑っても大丈夫な空気」。
冗談が通じる、上司もツッコまれて笑っている、ミスも笑いに変えられる。
そんな職場は、挑戦が生まれます。
作り方は3つ。
①リーダーが自分から笑う
②正解より笑いを探す
③思いやりある笑いのルールを共有する
「笑わせる」より「一緒に笑う」。
この空気があるチームは、安心して意見が出せ、
失敗を笑って超えられる“強いチーム”になります。
ちょっと気まずい瞬間を笑いに変えるフレーズ集
会議や打合せで「なんか今、空気が止まったな…」という瞬間、ありませんか?
その一瞬をやり過ごすか、笑いに変えるかで、チームの空気は大きく変わります。
たとえば──
●シーンとしたとき
「この会議室ってこんなに静かでしたっけ?」
「みんなノイズキャンセリングしてない?」
●誰かがミスをしたとき
「そのミス、私も過去に、全く同じ、寸分違わず同じにやりましたね(笑)」
●話がまとまらないとき
「この話、迷子になってません?(笑)」
笑いは空気を変える最高のツールです。その一言がリーダーシップにつながります。
場の緊張をやわらげ、安心して話せる空気をつくる力です。
気まずい瞬間を笑いに変えられる人こそ、チームを動かせる人。
心理的安全性の次のステージへ。
ユーモアを、あなたのチームにも。
