話し方の本でおすすめを聞かれたら「ウケる技術」と即答します

話し方おすすめ本ウケる技術

タイトル:ウケる技術
著者:小林昌平・山本周嗣・水野敬也
発行所:オーエス出版社

この本を読んだけきっかけ

僕がこの本に出会ったのは18年前です。この本の初版が出た時。

当時住んでいた板橋の駅前の本屋で、黒表紙にシルバーの文字でデカデカと「ウケる技術」。

ウケる?なんだこの本?って思って手にとって少し立ち読みしたら衝撃的でした。

「笑いという強力なツールをもって、積極的に相手に食い込もうとする」

「ウケる技術」はセンスあるいは才能と言う一言で片付けられてきたのが現状でしょうところが改めて受ける人の無数の会話を地道に整理していくと、誰でも真似することができる有限のパターンの組み合わせに分解できることがわかってきました。

現実のウケる人たちは財力や美貌といった得難い才能ではなく、意欲と努力により上達可能なコミュニケーション能力を持って、豊富な人脈を築き、充実した人生を送っています。

読者の方々も受ける人の会話分担を学ぶことによって、笑を武器に人間関係を切り開くコミュニケーターへと成長し、ビジネスや恋愛がもっとスムーズに、もっとうまくいくものと信じています。

明らかに、今まで読んできた話し方の本とかコミュニケーション系の本(例えば聞き上手は会話上手のような本)とは一線を画していました。

なんと、ウケる技術が体系化してあるのか!?「ウケる」は上達可能なコミュニケーション能力なのか!?

ぜひ、知りたい!身につけたい!

当時、もっと笑いをとって女子にモテたいと思っていた僕は、この本に飛びつきました!

読後感想

僕の人生が変わった一冊です。

「話し方の本でおすすめは?」と聞かれたら「ウケる技術です」と即答します。

それまでは笑いというとなんか勢いで言って、その場の雰囲気でやっていたのですが、

この本に載っているパターンを読むと「うわー!こんな言い回しすればいいんだ!」とか「なるほどー確かにこんなふうに言ってウケている人いるなぁ!」とか、発見と気づきと感激で、この本を書いた人は頭賢いなぁと強烈に思いました。

敬服ってこういう時に使うんだろうなと思ってましたし、お会いしたことないですけど今でも著者を尊敬しています。

そして人生で本読んだ本で、一番大笑いした本です。

ウケるテクニックの紹介事例などがあるのですが、その事例に使われているトークだったり、写真だったり、一言だったりがめちゃくちゃ面白いのです。

今では結構使われている手法もあって、今でさえ目新しさはないかもしれませんが、18年前のこの内容は革新的でしたね。

僕のバイブルです。だから手軽に持ち運べるように文庫本(新潮文庫)でも書いました。

大切なので、もう一回言いますが「話し方の本でおすすめは?」と聞かれたら「ウケる技術です」と即答します。

おすすめの3ポイント

詭弁と自分ツッコミ

この前の合コンで脈のない女を電話でくどくシーンで使われている、詭弁と自分ツッコミ。
これはそのまま丸パクリで使いましたね。しかも100%ウケてました。
素晴らしすぎるので文章を引用します。

<Before>
男「もしもし。この前飲み会で会ったAですけど覚えてる?」
女「う、、、うん」(明らかに覚えてない様子)
男(うわー、覚えてないっぽい。もう無理なんじゃ)「今、何してるの?」
女「家にいる」
男「あ、、そうなんだ、、、ところで週末とか何してるの?」
女「わかんない、友達と遊んでるかなぁ」

<After>
男「もしもし!Aですけど覚えてる?」
女「う、、、うん」(明らかに覚えてない様子)
男「いや覚えてないと思うな。俺がキミなら俺のことを100%覚えてないもん」
女「うん、覚えてない」
男「アハハ、正直だなぁ!」
男「今、何してるの?」
女「今?家にいるよ」
男「マジで!?俺も家にいる。気が合うねぇ!」←ここで詭弁を使っている
女「…」
男「ええっと、無理矢理気が合うことにしてみました」←ここで自分ツッコミを使っている
女「アハハ」

Afterの方が、断然、面白い、余裕のある人だと思われますよね。

下心:下心を口に出していう

女子と仲良くなりたいなぁと思っていても、ストレートに「仲良くなりたい」とは言わず、「彼氏いるの?」とか「どんなのがタイプ?」と変化球な質問をすることが僕は多かった。

ストレートに「仲良くなりたい」と言って、相手に嫌なリアクションされて自分が凹むのが怖いだけだったんです。

でも、こんな風にストレートに言ってみたら、相手が笑ってくれることが多かったんですね。さらに好印象に感じてもらえるので、すごく便利なスキルで知れてよかったですね。

ミスマッチ:話の文脈と違うものを組み合わせる

好きな食べ物聞いてアボガドが好きと答えた女性に対してミスマッチなフレーズを作るんですが、

「私アボカドが好きなの」と言ってきたら、普通は「アボカド美味しいよね、俺も好き」って返すじゃないですか。

そこを

「俺、アボカドに似てるって言われるよ」とか「よかったー、表参道でおしゃれなアボガド知ってるんだ」って返すんですね。

「俺、アボカドに似てるって言われるよ」とか爆笑ですね。

女子がアボカド好きだからって言って、自分がアボカドに似てるって言っちゃってますからw

『言われるよ』の言い回しも秀逸ですよね、自分で言ってるんじゃなくて、周りから言われてる雰囲気を出すw

「よかったー、表参道でおしゃれなアボガド知ってるんだ」なんて、「どこやねん!」ってなりますからね。

店じゃないんだ、アボカドそのものなんだって。

ボケてるんですけど、この絶妙な発想の飛躍がすごいなぁ、発想の飛躍の仕方は慣れとか練習とか必要だけど、素晴らしいなぁと感心します。

本の概要

本書は戦略1から6および補足という構成になっています。

戦略1 外人化すること
戦略2 逆境で粘り強いこと
戦略3 神の視点で見ること
戦略4 逆を狙うこと
戦略5 チューニング力があること
戦略6 番組化すること
補足 アクションとレトリック

この6つの戦略の中で、38個のウケるスキルが登場します。

そして38個のスキルは理解しやすいように空気・共感、キャラ、前後、クリエーティブの4つのカテゴリーに別れています。

空気・共感ものは場の空気を読み、その空気を拾う技術のことです。

コミュニケーションはアドリブであるとする本書においては出るための基本的な考えを含んだ重要カテゴリーです。

キャラものは空気共感者とは逆に、場の空気を作り出す技術のことです。

素の自分の状態からモードチェンジして、あるキャラクターを演じ、演じることで笑いにつながる、場の歪みを生むと言うものです。

前後ものは、会話文の前と後で 逆の関係を作ることによって、聞き手の期待の逆を行く、良い意味で裏切る技術です。

後に来るオチの効果まで計算し逆算できると言うものです。

クリエイティブものは、応用レベルの技術です。

場の空気を読んだり作り出したりすることとは別に、どっち頭の中で面白いことを考えている人が得意な技術です。

このカテゴリーは新しい組み合わせを作る技術と、ベタな共感しやすい連想を展開する技術によって成り立っています。

この4カテゴリの38このスキルを全て最初からできるようにはなりません。

また自分に合うスキルもあれば合わないスキルもあると思いますので、まずは自分のキャラになったスキルから1つずつ習得できることをお勧めします。

どうしたらウケるのかというベースに流れているスタンスも素晴らしいのですが、難しく考えずいに本に載っているフレーズやコメントをそのまま使うことでも大きく笑いが取れるので超実践的な内容です。

まとめ

ウケる技術は、紙の上では多くを理解できたとしても、テンパっている戦場で思い出すことができるのはせいぜい1つか2つの技術でしょう。

本書の有意義な使い方のポイントとして通読する際に「本を読む前から既になんとなくできている事」と「今までできていない事」を明確にします。

そしてできないことだけを1つずつ潰すスタンスでスキルアップを図りましょう。

実際のコミニケーションの現場で意識し実際に繰り返して使ってみること、この心がけが大切です。

では。

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