話し方系の本は2種類ある
話し方系の本には大きく2つに分かれます。
1つは聞き上手になりましょう
もう1つは話上手になりましょう
この2つです。
そして、話上手になりましょう系は、返し系とトーク系にさらに2つに別れます。
ここでは、話し方系の書籍についての考察をまとめたいと思います。
聞き上手系の書籍の特徴
聞き上手になりましょう系の書籍の特徴は
会話が続かない、沈黙が怖い、初対面で何を話していいかわからない、こんなことありますよね。
でも大丈夫!口下手大丈夫!
ほんのちょっとのコツであなたもスラスラ会話ができるようになります。
だいたい、こんな冒頭で始まります。
スラスラ会話ができるようになるのか!と思って読み始めるのですが、内容はだいたい、聞き上手になりましょうというテーマで書かれています。
相手の話をよく聞きましょう。そうすると話を広げられますよとか
頷きましょう、そうすると相手が気分良く喋ってくれますとか
サ行「さすが、知らなかった、すごい、センスあります、そうなのですね!」で合いの手を入れましょうとか
聞き方にフォーカスされたことばかり書いてあります。
聞くはコミュニケーションの基本でとても大切です。
人の話を聞けず変なリアクションをとってしまう人や自分ばかり喋ってしまう人にとっては有効な内容が盛りだくさんです。
口下手でも大丈夫と安心するための書籍でもあります。
しかし「聞く」だけしていても会話は広がりません。
相手の話を聞いて、話を膨らませようと思っても何も言葉が出てこない。
このように聞くだけでは、会話が広がらないので、限界を感じる方もいらっしゃるでしょう。
そこで、次は話すにウエイトを置いた書籍の登場となります。
話し上手系の書籍の特徴
話し上手系の書籍とは
主に、どう返すか、何を話すかについて書かれている書籍です。
特徴としては著者が放送作家さんや元芸人さんである書籍がほとんどです。
無難な会話しかできない、表面的な会話しかできない、聞き上手ばかりでは限界を感じると思う人が手にとる書籍になります。
いつも喋る環境にある芸人さんやネタを作っている作家さんが書かれているので、笑えるフレーズや気の利いた一言がのっていてとても重宝します。
しかし、ネックとしてはこれは自分が言うと周りが違和感を感じるだろうなということも書かれています。
なので、「これは芸人さんだから言えるよなぁ」とか
「もともと口下手だったと書かれているけど、本当かなぁ」とか
「周りに芸人さんがいる環境だから面白くなれたんでしょ、環境が違うから無理だよ」とか
「いきなり、自分のキャラを変えられないよ!」とか
思ってしまいます。
書いてあることはわかるし、返す方法が頭ではわかっているけど、自分では無理かもと思って実践できないのです。
実践できないと、意味がないですからね。ここがネックでもあります。
もう1つの話す系は
トークやスピーチです。
会話のやり取りではなく、自分の周りで起こった出来事を一方的に話すスキルです。
このジャンルは、スピーチ系の書籍に多いです。
起承転結で話そうとか、PREP法で話そうと書いてあります。
要は相手にわかりやすく、正確に話すスキルがメインに書かれています。
しかし、このスキルはプレゼンや仕事などビジネスのシーンでは大切なのですが、普段の会話でそのまま使うとギクシャクしてしまいます。ちょっとお堅い感じになってしまいます。
普段の会話や雑談で使用するのは起きた出来事やエピソードを面白く作る、面白く話す。
こちらのスキルが大切になってきます。
ここで出てくるのが、声のトーン、抑揚の付け方、擬音(オノマトペ)、間と言ったテクニックです。
しかし、このテクニック以外の、話自体をどのような構成で作るか、どんな順番で作ると面白くなるか、と言う点にスポットライトが当てられている書籍は少なく、サラッとしか書いてありません。
ですから、雑談における起こった出来事を面白く話す方法については話し方ばかりで、作り方ついては深く知ることができません。