今日はコミュニケーションスキルがアップする本をご紹介します。
タイトル: 最強のコミュニケーション ツッコミ術
著: 村瀬 健
出版社: 祥伝社
なぜこの本を読もうと思ったのか
コミュニケーションスキルアップ|最強のコミュニケーション ツッコミ術
タイトルがいいですね。「最強のコミュニケーション」スキル。それは「ツッコミ術」。
放送作家や漫才作家として2000組を超える芸人さんを指導してこられた著者が、ツッコミを具体的に分析し、豊富な事例とともに解説がされているところに興味を持ち、日常の会話でも使えるのではないかと思いました。
書籍の冒頭はこう始まります。
いきなりですがあなたに質問です。
あなたの会社の社長が次のようにボケてきたらあなたはどうツッコミ入れますか?
社長「最近のノートパソコンはどんどん薄くなっていくね」
あなた「そうですね」
社長「まるで俺の髪の毛みたいだわ」
あなた「__________」
いかがでしょうかおそらくなんと返していいかわからず、ほとんど人が言葉に詰まってしまうでしょう。
どうでしょうか?あなたなら何て答えますか?この一瞬で、、、
僕はこの答えを知った時、なるほどなぁ!うまいこといいうなぁ!と感震しました!
会話の中でツッコミを入れるのが上手い人はコミュニケーションスキルが高い人だなぁ思っていました。
そのような ツッコミを入れる人の着眼点というか考え方が知れるのではないかと思って本書を手に取りました。
読後感想
コミュニケーションスキルアップ|最強のコミュニケーション ツッコミ術
この本は、ツッコミは上達可能なスキルであり、練習により上手くなると理解できる非常に良い本でした。
ツッコミはセンスではなく、練習と経験でスキルアップするコミュニケーション方法だと知ることができます。
普段会話の中でツッコミを入れることができない、入れようと思っても怖くてできなかったり、前に言ったことあるけれども変な空気になったことがあって突っ込むのが怖い。というような人にオススメです。
どのようにしてツッコミが成り立っているのかを知ることができます。ツッコミの型が知れるっていうのは非常に心強いですし自分でもツッコミをやっていこうと思えます。
ツッコミのキレとは何かというようなプロフェッショナルのツッコミがやっているようなことを知ることによって自分でも応用できると思います。
ツッコミとはというすごく基本的なところから実際にプロの芸人さんが使ってらっしゃるツッコミまで体系的に学べる本はおそらくこの本しかないのではないでしょうかぜひ読まれることをお勧めします。
この本はお笑い全般ではなくツッコミだけに絞った本であり専門書です。
この本でタメになった3つのポイント
コミュニケーションスキルアップ|最強のコミュニケーション ツッコミ術
- ツッコミの型
- 例えツッコミの作り方
- プロのツッコミの違い
1 ツッコミの型
1つ目はツッコミ10個の型があるということが知れたことは大きかったです。
指摘ツッコミ、疑問ツッコミ、擬音ツッコミ、ノリツッコミ、リアクションツッコミ、すかしツッコミ、セルフツッコミ、倒置ツッコミ、広げるツッコミ、例えツッコミこの10個になります。
このようにジャンルで分類がされていると非常に頭の中で整理がしやすいです。
今はこのツッコミが良いのではないかとか周りがの人が言っているツッコミが「あー今はこのツッコミだな」というのが理解できるようになります。
オーソドックスなツッコミもあれば少し芸人さんしか使わないようなものはありますがまずはこの形を知るということが非常に大切なポイントだなと感じました。
2 例えツッコミの作り方
2つ目は例えツッコミの作り方ですね。
これはどのようにするとうまい例えツッコミができるかっていうことが書いてあるんですけれどもポイントとしてはみんながわかりやすい共通認識を持っているもので例える。
ツッコミの中で最強のツッコミを「例えツッコミ」とされてまして、その作り方が説明されています。
例えツッコミの作り方ですが、まずは指摘ツッコミで、指摘してそれに合う例えツッコミをします。
ここの部分はすごく勉強になりました。少し引用しながら説明します。
例1) スベりまくる芸人に「ひどいな、お前しゃぶしゃぶで言ったらアクやで」
例2) 気になる言い回しをした芸人に「気になるわ、靴の中に入った石ころくらい気になるよ」
ツッコミの最初に「ひどいな」「気になるわ」とまず相手の非常識さに指摘ツッコミを入れていきます。
その後に例えツッコミを入れていくわけですが、注意しなければならないのは最初に必ず指摘ツッコミを入れないといけないということです。
「しゃぶしゃぶで言ったらアクやで」と言う例えも、「ひどいな」と言う指摘なしにいきなり投げられたら意味を理解するまで時間がかかって笑いが弱くなります。
「靴の中に入った石ころくらい気になるよ」と言う例えも、「気になるわ」と言う指摘なしにいきなり投げられたら意味を理解するまで時間がかかって笑いが弱くなります。
例えツッコミは指摘ツッコミをした後にすぐ言わなければならないのでいろんなキーワードをたくさん入れ込む落としてしまいますと脳が追いつきません。ですので「ひどいこと」「気になること」のキーワード対象は1つに絞って短く1点集中で考えましょう。
そして例えるジャンルを1つに絞ると言うことも大切です。慣れていないうちは、例えやすいジャンルを絞ると言うことです。自分の得意なジャンルがいいですが、自分の得意ジャンルがマニアックだったり、一般の人が理解しずらいジャンルの場合は、皆が共通認識を持ちやすいもの、「食べ物」だったり「電化製品」といったものが良いでしょう。
後はこれは時間を稼ぐ方法も紹介されています。
なかなか例えが思い浮かばない時があります。
そんな時は最初に「なんでだよ。なんで〇〇なんだよ、おかしいだろ」などと同じようなセリフを何度も繰り返します。
その間に考えて、時間稼ぎをして良い例えが思いついたら「〇〇くらいおかしいだろそれ!」と最後に例えツッコミ入れる方法も便利です。
どうですか?使えますよね。超実践向けじゃないですか?
3 プロのツッコミの違い
3つ目はプロのツッコミとアマチュアのツッコミの違いについてです。
あの芸人さんはツッコミのキレがいいよねと言うような言い方をする場合があると思います。
これには、速さ、声の大きさ、声の通り、的確な言葉選び、迷いのなさ、などたくさんありますが、簡単に言えば素早く正確に面白くと言うことです。
素人にはこのキレがありません。
具体的に言うと声が小さい、そしてタイミングが遅い、間が早すぎたりもしくは遅すぎたりと言うのがあります、あとツッコミのセリフは短ければ短いほどいいんですかそれがすごく長い場合もあります。
基本的にはこの3つ(声おおおきく、タイミングよく、セリフを短く)をまずは気をつけていくことでより芸人さんらしいツッコミができるようになります。
この本の構成
この最強のコミニケーションツッコミ術は放送作家漫才作家を2000組を超える芸人さんを指導してきた著者が豊富な事例とともに解説をしてくれます。
ボケは才能が必要だけれどもツッコミには才能が不要です努力と経験で上達可能なスキルですというのが根底にありますです。
ツッコミは努力でスキルアップできるコミュニケーション方法だということです。本書を通してツッコミ脳を鍛えることができます。
第1章 ツッコミを取り入れよう
ツッコミができるようになることのメリットについて書かれていますこれは皆さんも思うと思うんですが、ツッコミができると頭が良いと思われる、聞き上手と思われる、会話相手に喜ばれる、笑いが取れる、など皆さんも思うようなツッコミのメリットが分かります。
第2章 徹底分析ツッコミ
ツッコミとは何かツッコミのメリットというのを最初に紹介してじゃぁツッコミとはどういうものか?ツッコミの本質について語られています。
第3章 ツッコミ脳になると
ツッコめるようになると、空気を読めるようになったり、会話が途切れなくなったり、プレゼンや説明が上手くなるといったメリットも出てきます。
第4章 ツッコミには型がある
ツッコミの型について触れられています。ツッコミには10個の型があるということです。指摘ツッコミ、疑問ツッコミ、擬音ツッコミ、ノリツッコミ、リアクションツッコミ、すかしツッコミ、セルフツッコミ、倒置ツッコミ、広げるツッコミ、例えツッコミこの10個になります。豊富な具体例が列挙されているので詳細については本書をご覧ください。
第5章 最強のツッコミ例えツッコミの作り方
例えツッコミの作り方について書いてあります この上は3つのポイントの所でも触れましたが、最強とされている例えツッコミの作り方について説明されています。
指摘した後に例えるとか、ジャンルを絞るとか、時間の稼ぎ方など例えツッコミのテクニックについて詳しく書かれています。
第6章 プロのツッコミアマチュアのツッコミ
ちょっとこれはプロの芸人さん向けの内容かもしれませんが、うけるツッコミの要素について書かれています。キレのあるツッコミとは声、タイミング、間、セリフの長さなどいろんな要素がありますが、プロとアマチュアの差についての記載がされています。
第7章 ツッコミ練習問題
ツッコミの練習問題と言うことで、会話のやりとりの途中で〇〇があって穴埋め問題になっています。そこで自分だったらどういう風なツッコミを入れるのかという練習ができるになっています。練習問題は5問出されておりますので、ツッコミをする良い練習になります。
第8章 ツッコミ達人とその奥義
これもちょっと芸人さん向けのような内容なんですが、具体的にツッコミの手法ですかね。
間でツッコむ、自分に注目集めてからツッコむ、全員がツッコミを打ってからツッコむ、その人だけにわかるフレーズでツッコむなど、ツッコミの手法について記載されています。
こちらも普段の日常で使えるケースも多いなと思いますのでとても役に立つ内容です。
まとめ
コミュニケーションスキルアップ|最強のコミュニケーション ツッコミ術
以上、『最強のコミュニケーション ツッコミ術』の感想でした。
ツッコみの専門書です。
プロの人も読まれると思いますし、素人が会話の中で使うヒントもたくさん載っています。
著者のツッコミは練習と経験で上達可能なコミュニケーションスキルアップ方法であるという思いが本全体から伝わってきます。
会話でツッコミがうまくなりたい人は必読です。