8月5日 晴れ 池袋のマックにて
おはようございます。松本です。
昨日は倉本美津留さんの『笑い論』という書籍を読んでいました。
倉本美津留さんとはM-1グランプリやダウンタウンDX、ごっつええ感じ、一人ごっつなどをダウンタウンさんと手がけた放送作家さんです。
やっぱりダウンタウンさんはすごいなと感心しました。
僕は以前から発想が面白いと思っていました。松本さんのボケに持ってくるワードが秀逸だなといつも思います。後、少し前で話題になったワードを、別の場面で関連がありそうに持ってきたり。テレビを見ていてもすごいなと感心します。
僕は「発想で笑わせる」と思っていましたが、倉本さんは少し深い言葉を使って「観念で笑わせる」と表現していらっしゃいます。
倉本さんは書籍の中で、ダウンタウン前とダウンタウン後で日本のお笑い界が全く違うものに変質してしまった。とおっしゃています。
BeforeDOWNTOWN afterDOWNTOWNもはやイエスキリストと同じ感じになってます。
ちなみにダウンタウンの名前の由来は、「陰気な漫才しやがって!」「若いのに元気がない!」「名前だけでも明るくしろ!」と言われ、青空てるお・はるおと命名されました。
その後ライト兄弟を経て、1983年に喫茶店でたまたま開いた雑誌に乗っていたダウンタウンという言葉をそのまま使ったらしいです。
ダウンタウンはいくつもの発明をしていますが、最も最高な発明は「観念で笑わせる」という芸を確立したことでしょう。
たとえば、松本氏がネタの途中でいきなり「このクイズに答えたら二倍になります」と言い出す漫才があります。
主語も説明もなく、いきなり「二倍になります」です。
ツッコミの務めとして浜田氏が「何が?」と聞くと、返ってくる答えは「私が」___。
「二倍になります」「何が?」「私が」と言われたら、視聴者はは松本氏が二倍になった姿を想像せざるを得ません。
しかし「私が」というボケを聞く前は、いったい誰がそんなことを想像できたでしょう。
誰の頭の中にも存在しなかったイメージを、ゼロから想起させる。そんなアートに近い仕事を、ダウンタウンはさらりと当たり前のようにやったのです。
引用:笑い論